創業融資(公庫)について、制度の正確な解説と実務(費用・流れ・依頼先)を一次情報にあたって整理するメディア。
メルマガ登録
創業融資(公庫)について、制度の正確な解説と実務(費用・流れ・依頼先)を一次情報にあたって整理するメディア。
ホーム › 創業融資の審査・手続き › 個人事業主の開業融資おすすめ4選|公庫から制度融資まで徹底解説
創業融資の審査・手続き

個人事業主の開業融資おすすめ4選|公庫から制度融資まで徹底解説

中村 拓也 / 更新:2026-06-24
個人事業主の開業融資おすすめ4選|公庫から制度融資まで徹底解説
開業資金をどこから借りればいいのか、最初の融資で迷う人は多い。結論を先に言うと、創業時の融資は日本政策金融公庫の創業向け制度がいちばん通りやすく、運転資金の急場はファクタリングで埋めるのが現実的です。私は資金調達支援を12年やってきて、公庫の窓口にも50件以上同行しました。その現場感覚で、向き不向きを正直に整理します。
  • 創業直後の融資なら日本政策金融公庫が第一候補。実績がなくても申し込める。
  • 銀行のプロパー融資は創業直後だと通りにくく、保証協会付きの制度融資が現実的。
  • 信用金庫は地域密着で、小規模な個人事業主の相談に乗りやすい。
  • 補助金・助成金は返済不要だが、原則あと払いなので開業の元手にはしづらい。
  • 売掛金がある事業なら、入金前の現金化にファクタリングが使える。

個人事業主 開業 融資 おすすめの結論

【はじめての資金調達】起業するなら日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金一択!自力で創業融資審査を通すための3つの超重要ポイントとは?【完全保存版】
【はじめての資金調達】起業するなら日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金一択!自力で創業融資審査を通すための3つの超重要ポイントとは?【完全保存版】

開業時の融資で迷ったら、まず日本政策金融公庫に相談するのが正解です。

理由はシンプルで、民間の銀行は決算書のない創業者を嫌がるから。実績がない時点で「返せるかどうか」を判断する材料が乏しく、プロパー融資はほぼ通りません。

その点、公庫には創業者を支援する制度がある。担保や保証人がなくても申し込める枠があり、私が同行した案件でも、開業前の人が事業計画書だけで通った例は何件もあります。

開業・新規事業の立ち上げ費用は融資(特に日本政策金融公庫)、入金待ちの運転資金はファクタリング。この使い分けが個人事業主の基本形です。

COLUMN

資金調達の手段は、大きく「借りる(融資)」と「借りない(補助金・売却・ファクタリングなど)」に分かれます。

COLUMN

正直に言うと、開業前の人ほど「補助金で開業したい」と相談に来ます。気持ちは分かる。返さなくていいお金は魅力的ですから。

でも補助金は採択されても入金は事業をやった後。先に自腹で払う必要があり、開業の元手としては使いにくい。ここを誤解したまま動くと、開業時期そのものがずれます。

個人事業主が利用しやすい融資・金融機関

個人事業主が現実的に使える融資先は、日本政策金融公庫・銀行・信用金庫・制度融資の4つに絞られます。

創業直後と数年経った後では、通りやすい順番が変わります。下の表は、開業時点での使いやすさを私の支援経験から整理したものです。

個人事業主向け融資先の比較(開業時の使いやすさ)
金利・限度額の具体条件は各機関で要確認。
融資先開業直後の通りやすさ担保・保証人向いている人
日本政策金融公庫高い原則不要の制度あり実績ゼロの創業者
銀行(プロパー)低い求められやすい数年分の決算がある人
信用金庫ケースによる地域で小規模に始める人
制度融資(保証協会付き)中〜高保証協会が保証民間で借りたい創業者

1.日本政策金融公庫

【初心者向け】はじめての融資|フリーランス・個人事業主が資金を借りるならココ|独立1年目シリーズ #1-4
【初心者向け】はじめての融資|フリーランス・個人事業主が資金を借りるならココ|独立1年目シリーズ #1-4

創業者にいちばんおすすめできるのは、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」です。

これは新たに事業を始める人、または事業開始後おおむね7年以内の人が対象の制度。実績がなくても、事業計画の中身で判断してもらえます。

私が同行した現場で効いたのは、数字の根拠です。売上見込みを「希望」で書く人ほど落ち、客単価×想定客数で積み上げた人は通りやすい。担当者は計画の整合性を見ています。

公庫の融資は申し込みから入金まで時間がかかります。開業日の2〜3か月前には動き始めるのが安全です。

2.銀行融資

銀行のプロパー融資は、創業直後の個人事業主にはほぼ向きません。

2.銀行融資

理由は前述のとおり、判断材料となる決算書がないから。銀行は過去の数字で返済能力を見る世界です。

ただし、数年の実績を積んでから付き合いを始める意味は大きい。事業が軌道に乗って融資枠を広げたいとき、メインバンクがあると話が早い。開業時ではなく、次の段階で考える相手です。

3.信用金庫

信用金庫は、地域で小さく始める個人事業主と相性がいい融資先です。

営業エリアの会員・地元事業者を対象にしており、規模の小さい相談にも乗ってもらいやすい。顔が見える関係を作れるのが強みです。

私の感覚では、創業時は公庫、運転資金や設備の追加は地元の信用金庫、という二段構えにする個人事業主が安定しています。

4.制度融資

この制度を使わない企業は格差が付きます...!経営者・個人事業主でも使える最強融資を財務のプロが徹底解説します!
この制度を使わない企業は格差が付きます...!経営者・個人事業主でも使える最強融資を財務のプロが徹底解説します!

制度融資は、自治体・金融機関・信用保証協会が連携して創業者を支援する仕組みです。

保証協会が保証に入るため、民間の金融機関でも創業直後に借りやすくなります。自治体によっては利子の一部を補助する制度もある。

デメリットは手続きの相手が多く、時間がかかること。窓口は自治体や保証協会で、案内も地域でバラつきます。お住まいの自治体の制度を最初に確認してください。

個人事業主が利用しやすい、融資以外の資金調達

融資以外では、補助金・助成金、クラウドファンディング、ファクタリングが個人事業主にも使えます。

個人事業主が利用しやすい、融資以外の資金調達

このほか、使わない資産や設備の売却、店舗・自宅を売って借り続けるリースバックも資金化の手段。ただし開業の元手としては、まず補助金とファクタリングを押さえれば十分です。

5.補助金・助成金

補助金・助成金は返済不要ですが、開業の元手にはしづらいのが正直なところです。

理由は入金のタイミング。原則は事業を実施し、経費を支払った後にあと払いされます。先に自己資金や融資で立て替える前提です。

だから私は「補助金は開業後の上乗せ」と説明します。融資で開業し、使える補助金を後から取りにいく。順番を逆にしないことです。

6.クラウドファンディング

めちゃくちゃ便利な開業費!何年も前のものでも経費にできる最強の繰延節税法を解説します!
めちゃくちゃ便利な開業費!何年も前のものでも経費にできる最強の繰延節税法を解説します!

クラウドファンディングは、商品やサービスに共感を集められる事業なら有効です。

購入型なら、開業前に商品を予約販売する形で資金と顧客を同時に作れる。テスト販売を兼ねられるのが大きい。

一方で、誰でも集まるわけではない。話題性や見せ方の準備に手間がかかり、目標額に届かないこともあります。本命の資金調達というより、補助的な位置づけで考えるのが現実的です。

7.ファクタリング

ファクタリングは、売掛金を入金前に現金化する資金調達で、運転資金の急場に向いています。

7.ファクタリング

借入ではないので、信用情報や決算に左右されにくい。取引先への請求書があり、入金まで待てない、という場面で効きます。

注意点は手数料です。融資の金利より割高になりやすく、常用すると資金繰りが痩せます。あくまで一時的なつなぎとして使い、開業の元手は融資でまかなうのが私の方針です。

開業・設備の費用は融資、入金待ちの運転資金はファクタリング。混同して開業資金をファクタリングで賄うと手数料負けします。

よくある質問

相談現場で個人事業主からよく受ける質問を、結論だけ先に答えます。

よくある質問

個人事業主 開業 融資 おすすめとは?
創業時に使いやすい融資先のことで、第一候補は日本政策金融公庫です。実績のない個人事業主でも、事業計画の中身で審査してもらえる創業向け制度があるためです。
個人事業主 開業 融資 おすすめの費用は?
金利・限度額・返済期間は制度や金融機関で異なり、申込時点での要確認です。確かな数値は各機関の公式案内で確認し、推測の数字で資金計画を組まないでください。
個人事業主 開業 融資 おすすめの始め方は?
まず日本政策金融公庫に相談し、事業計画書と資金使途を準備します。入金まで時間がかかるため、開業の2〜3か月前から動くのが安全です。

最後にひとつ。借りられる額ではなく、返せる額で考えてください。開業のテンションで上限まで借りると、初年度の返済で苦しみます。次の一歩は、自分の事業の客単価と想定客数を紙に書き出すことです。

この記事について質問できますAIが記事をもとに答えます
こんにちは。この記事について、下の候補から選ぶか、自由に質問できます。

中村 拓也

日本政策金融公庫への創業融資サポート実績50件以上 ・ CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)

中小企業の資金調達支援を専門とするファイナンシャルプランナーとして、実際に日本政策金融公庫の窓口に同行した経験をもとに、申請の現場感覚を大切にした記事を書いています。

メルマガ登録

中村 拓也
中村 拓也
中小企業の資金調達支援を専門とするファイナンシャルプランナーとして、実際に日本政策金融公庫の窓口に同行した経験をもとに、申請の現場感覚を大切にした記事を書いています。

記事には書ききれない現場のリアルや最新の動きを、わたしから直接メルマガでお届けします。よかったら登録してください。

登録は無料・いつでも解除できます。